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データ時点:2026年7月9日公表分

介護保険の自己負担1割・2割・3割の決まり方

公開 2026-11-07最終確認 2026-11-07まちの介護ナビ編集部

負担割合は「本人の所得」と「世帯の年金収入など」の2段階で決まる

介護保険サービスの自己負担は原則1割です。65歳以上で一定以上の所得がある人は2割、現役並みの所得がある人は3割になります。判定は2段階で、まず本人の「合計所得金額」、次に世帯の65歳以上の人の「年金収入+その他の合計所得金額」を見ます。親の負担割合は、市区町村から届く「介護保険負担割合証」で確認できます。

このページの要点

  • 介護保険サービスの自己負担は原則1割で、65歳以上で一定以上の所得がある人は2割、現役並みの所得がある人は3割です。
  • 2割になるのは本人の合計所得金額が160万円以上で、年金収入+その他の合計所得金額が単身280万円以上(2人以上の世帯は346万円以上)の場合です。
  • 3割になるのは本人の合計所得金額が220万円以上で、年金収入+その他の合計所得金額が単身340万円以上(2人以上の世帯は463万円以上)の場合です。
  • 2割負担の対象を広げるかどうかは2026年11月時点で決まっておらず、国は2027年度からの第10期介護保険事業計画の開始前までに結論を出すとしています。

1割・2割・3割の判定基準

厚生労働省の資料にある判定の流れを、表にまとめました。対象は65歳以上の人(第1号被保険者)です。

本人の合計所得金額世帯の「年金収入+その他の合計所得金額」負担割合
220万円以上単身340万円以上/2人以上463万円以上3割
220万円以上単身280万円以上340万円未満/2人以上346万円以上463万円未満2割
160万円以上220万円未満単身280万円以上/2人以上346万円以上2割
160万円以上単身280万円未満/2人以上346万円未満1割
160万円未満(見ない)1割

次の人は、所得にかかわらず1割負担です。

  • 40〜64歳の人(第2号被保険者)
  • 市区町村民税が非課税の人
  • 生活保護を受けている人

「2人以上の世帯」は、同じ世帯にいる65歳以上の人の金額を合わせて判定します。たとえば同居する両親がどちらも65歳以上なら、2人分の年金収入などを合計して346万円や463万円と比べます。

「合計所得金額」と「年金収入」の意味

判定に使う言葉は、ふだんの「年収」とは意味が違います。

  • 合計所得金額:収入から公的年金等控除や給与所得控除、必要経費を引いた後で、基礎控除や人的控除を引く前の金額です。長期・短期の譲渡所得にかかる特別控除は差し引いて計算します。
  • 年金収入:公的年金等控除を引く前の支給額です。柏市の案内では、個人年金やiDeCoなどの私的年金、障害年金・遺族年金などの非課税年金は含まないとしています。
  • その他の合計所得金額:合計所得金額から年金の雑所得を除いた金額です。収入が年金だけなら0円になります。

負担割合証の見方と有効期間

要介護・要支援の認定を受けた人には、市区町村から「介護保険負担割合証」が交付されます。介護サービスを使うときは、介護保険被保険者証と一緒に事業者や施設に見せます。

  • 有効期間:8月1日から翌年7月31日までの1年間とする市区町村が多く、さいたま市や柏市もこの期間です。
  • 判定に使う所得:前年の所得です(柏市)。そのため毎年判定し直され、割合が変わることがあります。
  • 届く時期:さいたま市は毎年7月中旬から下旬に送るとしています。
  • 年度の途中の変更:世帯の人数が変わったときや、所得の申告を直したときは、途中で割合が変わることがあります。柏市では、世帯の変化は翌月1日から、所得の更正による変更は8月1日までさかのぼって適用されます。

2割・3割の人はどのくらいいるのか

社会保障審議会介護保険部会の資料によると、2025年3月時点のサービス利用者540万6,760人のうち、2割負担は約4.3%(23万4,062人)、3割負担は約3.9%(20万6,341人)でした。利用者の9割以上は1割負担ということになります。

2割負担は2015年8月、3割負担は2018年8月に始まりました。

自己負担の目安と支給限度額

自宅で使うサービスには、要介護度ごとに1か月に保険で使える上限(支給限度額)があります。介護サービス情報公表システムが示す限度額と、限度額いっぱいまで使った場合の自己負担の目安は次のとおりです。

区分支給限度額(月)1割2割3割
要支援150,320円5,032円10,064円15,096円
要支援2105,310円10,531円21,062円31,593円
要介護1167,650円16,765円33,530円50,295円
要介護2197,050円19,705円39,410円59,115円
要介護3270,480円27,048円54,096円81,144円
要介護4309,380円30,938円61,876円92,814円
要介護5362,170円36,217円72,434円108,651円

限度額を超えて使った分は、全額が自己負担になります。施設に入る場合は、介護サービス費の自己負担のほかに、居住費・食費・日常生活費がかかります。

2割・3割の人でも、1か月の自己負担には所得に応じた上限があり、超えた分は「高額介護サービス費」として払い戻されます。そのため、3割負担になっても毎月の負担がそのまま1.5倍になるとは限りません。ケアプランの作成費(居宅介護支援)は全額が保険で支払われ、利用者の負担はありません。

デイサービスや訪問介護など、自宅で使えるサービスの種類はデイサービスとはや訪問介護とはで確認できます。

2割負担の対象拡大はどうなった?(2026年11月時点)

2割負担の対象を広げるかどうかは、2026年11月時点ではまだ決まっていません。

社会保障審議会介護保険部会は2025年12月25日の意見で、今の基準(単身280万円、夫婦世帯346万円)を下げる選択肢として、260万円から230万円まで(夫婦世帯は326万円から296万円まで)の案を示して議論したことを記しました。あわせて、負担が増える人への配慮として、負担増の上限を設ける方法や、預貯金が一定額以下なら対象外にする方法も検討されました。そのうえで、結論は第10期介護保険事業計画期間(2027年度から)の開始前までに得るのが適当としています。

その後、預貯金の把握方法について厚生労働省と保険者の検討の場がつくられ、2026年10月26日に中間とりまとめが出ました。ただし、これは確認事務の進め方の整理で、2割負担の新しい基準を決めたものではありません。3割負担(現役並み所得)の基準も、引き続き検討するとされています。

なお、2026年6月25日に公布された社会福祉法等の一部を改正する法律(令和8年法律第51号)には、中重度の要介護者などが入居する有料老人ホームの登録制度と、その入居者への相談支援(登録施設介護支援)に利用者負担を求める仕組みが盛り込まれました。この部分は、公布後2〜3年以内に政令で定める日から順に施行されます。

制度の見直しは、決まってから実施までに準備期間が置かれるのが一般的です。報道で「対象拡大」という言葉を見かけたら、決定なのか検討中なのかを、厚生労働省や市区町村の発表で確かめてください。

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参考にした資料

内容は2026年11月7日時点で上記の資料をもとに確認しています。制度は変わることがあるため、手続きの前に公式の情報を確認してください。

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よくある質問

親の負担割合はどこで確認できますか?

要介護・要支援の認定を受けた人に市区町村から毎年届く「介護保険負担割合証」の「利用者負担の割合」欄で確認できます。

40〜64歳の人も2割や3割になりますか?

なりません。40〜64歳の人、住民税が非課税の人、生活保護を受けている人は、所得にかかわらず1割負担です。

2割負担の対象はいつから広がりますか?

2026年11月時点では決まっていません。社会保障審議会介護保険部会は、第10期介護保険事業計画(2027年度から)の開始前までに結論を得るのが適当としています。

負担割合証の有効期間はいつまでですか?

多くの市区町村で8月1日から翌年7月31日までの1年間です。前年の所得をもとに毎年判定し直されます。

このページを引用・参照するとき

出典の表記例:「介護保険の自己負担1割・2割・3割の決まり方|判定基準と負担割合証【2026年】」まちの介護ナビ(https://machi-kaigo-navi.com/column/kaigo-jiko-futan-wariai/)2026-07-09更新

出典:厚生労働省「介護サービス情報公表システム オープンデータ」(CC BY 4.0)を加工して作成。

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