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データ時点:2026年7月9日公表分

高額介護サービス費と負担限度額認定

公開 2026-11-07最終確認 2026-11-07まちの介護ナビ編集部

介護の自己負担には「月の上限」と「食費・居住費の軽減」がある

介護サービスの自己負担には、所得に応じた1か月の上限があります。上限を超えた分は「高額介護サービス費」として払い戻されます。上限額は、一般的な住民税課税世帯で月44,400円、世帯全員が住民税非課税なら月24,600円です。施設の食費・居住費はこの制度の対象外ですが、住民税非課税世帯などは「負担限度額認定」を受けると軽くなります。負担限度額認定は2026年8月に基準と金額の一部が見直されました。

このページの要点

  • 高額介護サービス費は、1か月の介護サービスの自己負担が所得区分ごとの上限額を超えたとき、超えた分を払い戻す制度です。
  • 上限額は、住民税課税世帯で月44,400円、93,000円、140,100円のいずれか、世帯全員が住民税非課税なら月24,600円です。
  • 負担限度額認定を受けると、介護保険施設とショートステイの食費・居住費が所得と預貯金に応じて軽くなります。
  • 2026年8月から、負担限度額認定の第2段階の基準が年金収入等80.9万円以下から82.65万円以下に変わり、第3段階の食費と一部の居住費の負担限度額が上がりました。

高額介護サービス費の上限額(月額)

介護サービス情報公表システムに載っている、2026年11月時点の上限額は次のとおりです。

区分主な対象上限額(月)
課税所得690万円以上年収約1,160万円以上140,100円(世帯)
課税所得380万円以上690万円未満年収約770万〜1,160万円93,000円(世帯)
課税所得380万円未満住民税課税世帯44,400円(世帯)
世帯全員が住民税非課税下の区分に当たらない人24,600円(世帯)
同上で、年金収入+合計所得金額が82.65万円以下など老齢福祉年金の受給者を含む24,600円(世帯)/15,000円(個人)
生活保護を受けている人など—15,000円(個人)

課税世帯の区分は、同じ世帯にいる65歳以上の人の課税所得で判定します。「世帯」は世帯で介護サービスを使う人全員の合計、「個人」は本人だけの上限です。

非課税世帯の「82.65万円」は、2026年8月1日に80.9万円から引き上げられた金額です。老齢基礎年金(満額)が80.9万円を超えたことを受けて、低所得の人の負担に影響が出ないよう政令が改正されました。

対象になる費用・ならない費用

高額介護サービス費の計算に入るのは、介護保険サービスの1〜3割の自己負担です。三鷹市の案内では、次の費用は対象外です。

  • 福祉用具の購入費
  • 住宅改修費
  • 介護保険施設に入っている間の食費・居住費
  • その他の日常生活費

自宅で使うサービスの場合、要介護度ごとの支給限度額を超えて使った分も全額自己負担になり、払い戻しの対象になりません。

申請のしかたと時効

三鷹市では、初めて支給を受けるときに申請が必要で、対象になる人には市から申請書が送られます。申請を受け付けた後は、支給対象になると口座に振り込まれます。申請は窓口、郵送、マイナポータルの電子申請でできます。

支給申請の請求権は2年で時効になります(三鷹市)。申請書が届いたら早めに出すのが安全です。手続きの細かい点は市区町村によって違うので、親が住む市区町村の介護保険の窓口で確認してください。

医療費と介護費の両方が高い世帯には、1年間の合計に上限を設ける「高額医療・高額介護合算制度」もあります。たとえば75歳以上で年収約370万円以下の世帯の上限は年56万円です。

負担限度額認定:施設の食費・居住費の軽減

特養・老健・介護医療院に入所したときや、ショートステイを使うときの食費・居住費は、原則として全額自己負担です。住民税非課税世帯などで預貯金が一定額以下の人は、市区町村の「負担限度額認定」を受けると、基準費用額と負担限度額との差額が介護保険から給付されます(特定入所者介護サービス費、いわゆる補足給付)。2026年8月からの対象は次のとおりです。

段階主な対象(世帯全員が住民税非課税)預貯金(夫婦の場合)
第1段階生活保護受給者/老齢福祉年金受給者要件なし/1,000万円(2,000万円)以下
第2段階年金収入+合計所得金額が82.65万円以下650万円(1,650万円)以下
第3段階①同82.65万円超120万円以下550万円(1,550万円)以下
第3段階②同120万円超500万円(1,500万円)以下

年金収入には遺族年金・障害年金などの非課税年金も含みます。世帯に住民税を課税されている人がいる場合や、本人が課税されている場合は第4段階で、軽減の対象外です。

特養の食費・居住費の負担限度額(2026年8月から)

特養(介護老人福祉施設)の場合の1日あたりの金額です。

区分基準費用額第1段階第2段階第3段階①第3段階②
食費1,545円300円390円680円1,420円
多床室915円0円430円430円530円
従来型個室1,231円380円480円880円980円
ユニット型個室的多床室1,728円550円550円1,370円1,470円
ユニット型個室2,066円880円880円1,370円1,470円

2026年7月までと比べると、食費は第3段階①が650円から680円、第3段階②が1,360円から1,420円に上がりました。居住費は第3段階②が100円上がっています(老健・介護医療院の一部の多床室を除く)。食費の基準費用額も100円上がりました。

老健や介護医療院は、従来型個室や多床室の金額が特養と異なります。施設ごとの一覧は介護老人保健施設とはや介護医療院とはから確認できます。

負担限度額認定の申請で気をつけること

市川市の案内をもとに、主な注意点をまとめます。

  • 対象サービス:介護保険施設(特養・老健・介護医療院)とショートステイの食費・居住費(滞在費)です。特定施設入居者生活介護(介護付き有料老人ホームなど)、グループホーム、小規模多機能、デイサービスは対象外です。
  • 必要なもの:申請書と同意書、本人の預貯金通帳などの写し(配偶者がいれば夫婦2人分)、有価証券や負債がある場合はその内容がわかる書類などです。
  • 適用開始:申請を受け付けた月の1日からで、前の月にはさかのぼりません。
  • 有効期間:8月1日から翌年7月31日までの1年間で、続けて使うには更新の申請が必要です。

入所が決まったら、自己負担の上限と食費・居住費の軽減の両方を早めに確かめておきましょう。特別養護老人ホームの費用の目安も合わせて見ておくと、月々の支払いの見通しが立てやすくなります。

負担限度額認定は、申請した月の1日からしか適用されない自治体があります。入所やショートステイの予定が決まったら、その月のうちに申請できるよう、市区町村の窓口に必要書類を早めに確認しておくと安心です。

あわせて使えるページ

参考にした資料

内容は2026年11月7日時点で上記の資料をもとに確認しています。制度は変わることがあるため、手続きの前に公式の情報を確認してください。

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よくある質問

高額介護サービス費は毎月申請が必要ですか?

多くの市区町村では初めての支給時に申請し、その後は登録した口座に振り込まれます。三鷹市の案内では、支給申請の請求権は2年で時効になります。

施設の食費や居住費も高額介護サービス費の対象ですか?

対象外です。食費・居住費は、住民税非課税世帯などが負担限度額認定を受けることで軽減されます。

有料老人ホームやグループホームでも負担限度額認定は使えますか?

使えません。対象は特養・老健・介護医療院とショートステイの食費・居住費で、特定施設やグループホームなどは対象外です。

負担限度額認定はさかのぼって適用されますか?

市川市の案内では、申請を受け付けた月の1日から適用され、前の月にはさかのぼりません。

このページを引用・参照するとき

出典の表記例:「高額介護サービス費と負担限度額認定|上限額と2026年8月の変更点」まちの介護ナビ(https://machi-kaigo-navi.com/column/kogaku-kaigo-futan-gendogaku/)2026-07-09更新

出典:厚生労働省「介護サービス情報公表システム オープンデータ」(CC BY 4.0)を加工して作成。

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